前回は「QuTS hero」に搭載されている重複排除の機能に注目してみました。
今回は「QuTS hero」そのものが個人で使用するのに適しているかを検証してみます。
自動階層化「Qtier」の有無
QTSには自動階層化「Qtier」が搭載されていますがQuTS heroにはありません。
「Qtier」とは?
SSDとHDDを組み合わせ利用頻度が高いデータをSSD、あまり使用されないデータをHDDに自動的に配置する機能のことです。
QTSには「Qtier」あり
QuTS heroには「Qtier」なし
M.2 SSDとHDDを使用した階層化をQuTS heroでしようと思っていましたができず残念。。。
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QNAP公式 Qtierの解説
www.qnap.com
SSDキャッシュのドライブ構成がおかしい
これは仕様なのかもしれませんが、NAS本体に搭載できるM.2 SSDを2本使用してSSDキャッシュを構成したつもりが自動的に拡張カードのM.2 SSDと組み合わされていました。
想定外の構成になっているので気持ちが悪い・・・。
共有フォルダーはストレージプールからの切り出し
仮想マシンのストレージのようにシンプロビジョニングやシックプロブジョニングで共有フォルダを作成します。
簡単に説明すると1TBのストレージプールに下記のように作成することができます。
シンプロビジョニング:300GBを予約で使用する共有フォルダを作成
シックプロブジョニング:300GBを固定で使用する共有フォルダを作成
共有フォルダは1TBのストレージプールの容量をそれぞれ割り当てて使用することができるので、ストレージプール以上の容量を割り当てることも可能です。
SSDとHDDの混在でストレージプールを作成できない
当然のことですがSSDとHDDを混在してストレージプールを作成することはできません。
そのためSSDのストレージプールとHDDのストレージプールに分かれてしまうことに・・・。
まとめ
重複排除やデータ保管の信頼性などはありますが、個人でQuTS heroを使用するのは難しいと思います。
特に共有フォルダの部分は、1つの共有フォルダにディスク容量を事前に割り当てるので容量管理が難しいです。
また、SSDとHDDを組み合わせて使用することもできないためストレージプールが分かれてしまいデータ保管が扱いにくいです。
よって、個人で使用する場合はQTSを利用するのがベストです。
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QNAP QuTS hero重複排除レポート
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